〝朝ドラパワー〟で新三役を目指す。大相撲夏場所(8日初日、東京・両国国技館)を控えた4日、幕内琴ノ若(24=佐渡ヶ嶽)が千葉・松戸市の部屋で調整。部屋の関取衆と相撲を取って汗を流した。

 3月の春場所は千秋楽まで優勝争いに絡み、11勝の好成績。2場所連続で敢闘賞を獲得した。今場所は自己最高位の西前頭2枚目となり「ここで終わりではないので、もっと成績を残せるように。先場所のようにいい相撲を徹底できれば」と気持ちを引き締めた。

 その琴ノ若の癒やしとなっているのが、NHKの「朝ドラ」(連続テレビ小説)を鑑賞することだという。琴ノ若は「結構、見ています。(本格的に見始めたのは)関取に上がるか上がらないかぐらいの時なので、3年ぐらい。全部、違う面白さがある」と魅力を力説。もちろん、現在放送されている沖縄が舞台の「ちむどんどん」も欠かさず視聴している。

 ちなみに、タイトルの「ちむどんどん」とは、胸がわくわくする気持ちを表す沖縄の方言。自身の〝ちむどんどん〟の経験を問われると「(昨年名古屋場所で)初めて敢闘賞を取った時。最後に(千秋楽の取組で)勝てばという条件つきだったので。緊張というよりは、思い切っていこうという楽しみがあった。今後も経験したい? そうですね」と振り返った。

 今場所も好成績を残せば、目標の新三役も見えてくる。琴ノ若は「もちろん上がりたい気持ちもあるけど、考えすぎて硬くなっても意味がない。思い切って自分の相撲を取れれば」と闘志を燃やした。