照ノ富士に大関特権なし!“かわいがり”続行

2015年07月01日 16時00分

日馬富士(右)とのぶつかり稽古で転がされる照ノ富士

“スパルタ稽古”で綱取りだ。新大関照ノ富士(23=伊勢ヶ浜)が30日、大相撲名古屋場所(7月12日初日、愛知県体育館)へ向けて稽古を再開した。指導が厳しいことで知られる師匠の伊勢ヶ浜親方(54=元横綱旭富士)は、早くも“大関特権”を剥奪。異例の“かわいがり”で横綱を目指す方針だ。

 

 照ノ富士はこの日、新小結宝富士(28)、幕内誉富士(30)を相手に27番取って23勝4敗。ぶつかり稽古では、横綱日馬富士(31)に土俵に転がされる場面もあった。番付発表の翌日は四股など軽めの基本運動だけで稽古を終える部屋もあるなか、たっぷりと汗を流した。

 

 師匠の伊勢ヶ浜親方は厳しい指導で有名。この部屋では、稽古場で“大関特権”など存在しない。すでに師匠は大関昇進時に「(稽古は)もっと厳しくなる。横綱になって“自分は一人前”と言える立場」と予告。6月に大阪・堺で行われた強化合宿では照ノ富士が右足の蜂窩織炎(ほうかしきえん)を発症したため休養を優先させたが、今後はビシビシと鍛え上げる構えだ。

 

 この日、伊勢ヶ浜親方は「大関になったからといって(指導が)変わることはない」と改めて明言。ぶつかり稽古での“かわいがり”についても「(照ノ富士の)あれだけ大きな体だと、胸を出すほうも大変なんだけど。ウチの部屋では横綱(日馬富士)がやってくれるんでね」と言って、眼鏡の奥を光らせた。

 

 稽古後の照ノ富士は「昨日の夜、親方に『足は治ったか?』と聞かれて『はい』って言ったら(親方が)『それなら“かわいがり”だな。今までやってないぶん、稽古を3倍やらないと』って」とちょっぴり疲れた表情を浮かべる一方で「出稽古に行ったほうがラク」とポツリ。思わず本音を漏らした。厳しい師匠と厳しい兄弟子がいる限り、今後も照ノ富士にとっては気が抜けない状況が続く。横綱を目指すうえで“最適な環境”と言えそうだ。