大相撲夏場所(5月8日初日、東京・両国国技館)の新番付が発表された25日、関脇若隆景(27=荒汐)がオンライン会見を行った。3月の春場所は12勝3敗で初優勝を果たし、大関取りの起点を築いた。大関挑戦への足固めとなる場所を前に「気持ちに大きな変化はない。今場所もしっかり稽古をして、準備して臨みたい」と表情を引き締めた。

 春場所後には地元の福島へ帰省し、県庁や市役所を表敬訪問。盛大な祝福を受け「福島に表敬訪問に行った時に〝おめでとう〟と声をかけていただいて優勝を実感した」と故郷の期待の大きさを受け止めた。福島出身の大関誕生となれば、1881年1月場所の若島以来141年ぶりの快挙。「大関の地位? 強いというイメージ」と語る目標へ向けて、決意を新たにしている。

 若隆景は2週間後の本番へ向けて「一日一番の積み重ねが大事。下から攻める自分の相撲を出して、15日間を取り切りたい」。目の前の一番に集中し、看板力士の地位をたぐり寄せる構えだ。