相撲協会このままじゃ20年後〝破産〟

2012年03月02日 10時00分

 角界の“破産”が現実味を帯びてきた。日本相撲協会は22日、理事会と評議員会を開いて2011年の決算を承認し、約49億円と過去最大級の赤字を計上した。「無借金経営」の源泉だった保有資産も400億円割れ。早くも「親方衆では経営再建は無理」との声が上がり、ついにデッドラインが見えてきた。


 この日の理事会と評議員会で承認された決算の内容は衝撃的だった。収入から支出を引いた金額は48億8000万円の大赤字。昨年は八百長問題で春場所を中止し、5月も「技量審査場所」として無料開催した。これで2場所分の放映権料と入場料収入が消失。開催した本場所4回の収益も軒並み前年を下回り、相撲案内所などへの損失補填で3億7000万円が発生した。


 北の湖理事長(58=元横綱)は「厳しい状況に置かれているのは重々承知している。重く受け止め、早く信頼を回復して土俵を見てもらう方向に進めていかなければいけない」と険しい表情で話したが、とても明るい展望は見込めない。実は相撲協会の“赤字体質”は八百長問題の勃発前から始まっていたからだ。
 本場所を柱とする事業収益は4期連続で減少。赤字額は3年前は7億3000万円、2年前は17億7000万円だった。そして今回の約49億円の赤字で、協会が保有する資産総額は375億円にまで減少。仮に一昨年並みの赤字が続けば、20年余りで協会は“破産状態”に陥る計算になる。さらに、公益法人化へ向けた年寄名跡の買い取りで数億から数十億円単位の支出も予想される。


 相撲人気が回復しない上に、新たな不祥事が起きれば“余命”はさらに短くなることは言うまでもない。角界の事情にも明るい財界関係者は「一般企業に置き換えれば、相撲協会は理事長が社長で、理事は取締役に当たる。経営の素人の親方では(経営を)立て直すのは無理」とまで言い切った。北の湖理事長の復帰で新体制となった相撲協会だが、このままではお先真っ暗だ。