一喜一憂するつもりはない。大相撲初場所10日目(18日、東京・両国国技館)、横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)が幕内阿武咲(25=阿武松)を下して1敗を守った。

 相手の当たりを受け止めて左前みつを取ると、そのまま攻め込んでいく。一度は切られたが、今度は右を差して寄り切った。一方的な内容に、取組後は「よかったと思います」とうなずいた。

 この日は関脇御嶽海(出羽海)が初黒星を喫し、トップに並んだ。だが、7日目から追う立場だった横綱は「自分の相撲を15日間取りきることしか考えていないから」と淡々。千秋楽を終えるまで不動心を貫く。

 終盤戦に向けて「残り集中して頑張っていきたいと思います」と気を引き締める照ノ富士。優勝争いが面白くなってきた。