ベテランに不覚を取った。大相撲初場所6日目(14日、東京・両国国技館)、横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)が幕内玉鷲(37=片男波)に敗れ、初黒星。昨年秋場所から続く連勝も23で止まった。

 立ち合いから相手の押しに自分の相撲が取れず、最後は突き落とされて土俵に手をつけた。取組後はコメントを残すことなく引き揚げた。土俵下の高田川審判長(元関脇安芸乃島)は「玉鷲が鋭く攻め込んだので、受けすぎてパっと透かしたような感じになった」と敗因を分析。一方で「気にせずに明日から力を出してくれたら」と語った。

 これで全勝は関脇御嶽海(出羽海)と幕内阿炎(錣山)の2人。高田川審判長は「横綱が負けたのでちょうどいいくらいじゃないか。横綱がより引き締めてくるでしょう。面白い展開になってくると思う」と中盤戦以降の展望を語っていた。