追い込まれても動じなかった。大相撲初場所2日目(10日、東京・両国国技館)、3連覇を狙う横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)は幕内若隆景(27=荒汐)を下して2連勝。相手の低い当たりから腕をたぐられ、押し込まれたものの、最後は小手投げで土俵際に転がした。

 初日の幕内大栄翔(追手風)戦に続いて苦戦とも受け取れる展開となったが、横綱は「落ち着いてやれたんじゃないかなと。一人で相撲を取っているわけじゃない。相手のいることなので、そのときの状況で落ち着いてやっていこうと思っている」と冷静だった。

 この日の白星で昨年秋場所13日目から20連勝。それでも本人は「特に考えていない」と気にしていない。記録については「そういうことにこだわっているわけではないので」と話すように、まさに〝不動心〟を貫いている。

 新横綱からの3連覇となれば103年ぶりの快挙だが、自身はそこまで意識していないのかもしれない。「まだ始まったばかり」と照ノ富士。着実に星を重ねていく。