幕内復帰の場所で結果を出した。大相撲九州場所9日目(22日、福岡国際センター)、幕内阿炎(27=錣山)が、幕内千代大龍(33=九重)を引き落としで破り、1敗をキープした。

 立ち合いは突いて出るも相手の踏み込みに押し負ける。だが、すぐに引いて相手の手を土俵につけた。取組後は「(立ち合いは)呼吸が合わなくて立ち遅れた。追い込まれたけど体が動いた。集中していたが、呼吸が合わなかったのがよくなかった」と自己最速となる9日目での勝ち越しにも反省の色を浮かべた。

 それでも7場所ぶりの幕内復帰で、2019年の九州場所以来となる勝ち越しを決めたことには「勝ち越しを意識していなかったので、終わってみてうれしい。集中して相撲が取れているので、それがつながっているのかな」と充実感を漂わせた。一つの目標を早々にクリアした形だが「今は場所のことしか考えていない。明日から集中したい」と気を抜くことはなかった。