大相撲の幕内石浦(31=宮城野)が25日、東京・両国国技館で行われた合同稽古の初日に参加。幕内霧馬山(25=陸奥)、幕内阿武咲(25=阿武松)らと相撲を8番(3勝5敗)取って調整した。

 稽古後には、兄弟子で秋場所後に現役を引退した元横綱白鵬の間垣親方(36)について言及。「(部屋の)稽古場には横綱も来られて指導していただいている。稽古場はみんな緊張感を持ってできている。気になったところは指導される。まわしを巻かれていないのは変な感じしますけど。胸は出してもらっていない? まだですね」と今の様子を説明した。

 間垣親方が部屋の力士らに引退の意思を伝えたのは名古屋場所10日目(7月13日)の取組後、宿舎に戻ってからのことだった。石浦は「『お世話になりました、みんなありがとう』と言って下さった。場所前から横綱の稽古を見ていたら〝もしかしたら〟というのはあった。そんなびっくりではなかった」と振り返る。さらに「(今月1日の)会見終えられて部屋に帰ってきた時に、みんなで花束を渡した。その時は『間垣親方として頑張っていくので、みんなで頑張りましょう』という言葉をもらいました。花束は関取衆で出しました」と明かした。

 石浦自身、間垣親方にスカウトされて宮城野部屋へ入門。それ以来、さまざまな形で指導を受けてきた。「一番は基礎運動。プロ入る前から基礎運動の大切さは教わってきたけど大横綱が一番大事なんだと言って、自分でも実践されてきた。本当に改めて基礎の大切さを感じました。部屋の中で四股を踏んで一番、汗をかかれていた。僕らも負けないようにやってますけど、すごいですよね」と改めて大横綱の教えをかみしめた。

 間垣親方が引退したことで、今後は石浦が部屋頭として力士たちを引っ張っていく立場となる。「一応、部屋頭になるのでみんなを引っ張っていけたら。自分もお手本になる言動を心がけようと思っています」と気持ちを引き締めた。