大相撲秋場所千秋楽(26日、東京・両国国技館)、新横綱照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が大関正代(29=時津風)を寄り切って、13勝目(2敗)。2場所ぶり5回目の優勝を果たした。新横綱Vは15日制以降では大鵬、隆の里、貴乃花、稀勢の里に続く5人目。横綱白鵬(宮城野)が全休する中、新横綱が初日から一人横綱を務めて優勝するのは戦後初の快挙となった。

 照ノ富士は優勝力士インタビューで「一生懸命やって良かったなと思います。新横綱の重圧? あまり考えすぎても仕方がない。土俵の上で頑張っている姿を見せるのがお相撲さんの仕事と思ってやってきました」と15日間の激闘を振り返った。

 今年の勝ち星を62勝とし、早くも単独での年間最多勝も確定。「自分一人だけではこんなに活躍できない。親方、おかみさんをはじめ、後援者の皆さん、家族、ここ(国技館)に足を運んでくださる皆さんのおかげで、こういう所に立っていることを本当にありがたいと思って来場所に臨んでいきたい」と感謝の言葉を口にした。

 横綱として初の連覇がかかる11月の九州場所へ向けては「土俵の人生はいつ何が起こるか分からないので、上がっている以上は精いっぱいやっていきたい」とさらなる活躍を誓った。