現役力士初だ!“稀勢の里部屋”

2012年09月07日 12時00分

 大相撲秋場所(9日初日、両国国技館)で初優勝を目指す大関稀勢の里(26=鳴戸)に大きな発奮材料だ。9月中に母校である茨城県・龍ヶ崎の長山中学校に、稀勢の里ゆかりの品々を展示する教室が完成することが、3日までに分かった。秋場所後には稀勢の里本人が足を運んで記念式典に出席する予定。初賜杯の勲章を手土産に「稀勢の里部屋」の“部屋開き”を祝いたいところだ。

 今月中に完成する“稀勢の里部屋”は教室の1室を丸ごと利用。中央に実物大の土俵(直径4・55メートル)の絵が描かれ、その周囲に稀勢の里に関連する品々が展示されるという。母校が輩出した大関の足跡を紹介するとともに、生徒たちが日本の伝統文化である国技を学ぶための教材としての利用も見込まれている。

 すでに7月に稀勢の里の両親が来校し、全面的に協力を約束。稀勢の里も二つ返事で快諾したという。展示用の品々は幼少期の貴重な写真や化粧まわし、三賞のトロフィーなどが提供される予定。同校の関係者は「今月中に完成させる予定で、秋場所後にはご本人にも来ていただく方向です」と明かした。

 力士ゆかりの品々を展示する場所としては「双葉山記念館」(大分・宇佐市)、「雲龍の館」(福岡・柳川市)、「千代の山・千代の富士記念館」(北海道・弟子屈町)、「北の湖記念館」(北海道・壮瞥町)などが有名だ。

 いずれも現役引退後に建てられたもので、現役中、しかも学校内に専用教室が設けられるのは極めてまれなケース。叩き上げの稀勢の里は母校への思い入れも強く、発奮材料になることは間違いない。この日、稀勢の里は鳴戸部屋へ出稽古に来た大関日馬富士(28=伊勢ヶ浜)を相手に10勝6敗と上々の内容。「稽古総見(1日)の時は調子が良くなかった。連合稽古(2日)から調子が上がってきた。だいぶいいっスよ。集中してやっていきたい」と悲願達成へ向けて手ごたえを口にした。日本人力士の優勝は2006年初場所の大関栃東(現玉ノ井親方)が最後。国技館に掲げられている32枚の優勝額は、すべて外国人力士に独占されている。期待の和製大関は初賜杯の勲章を引っ提げて、母校へ凱旋できるか。