大相撲秋場所11日目(22日、東京・両国国技館)、新横綱照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)は小結高安(31=田子ノ浦)を寄り切って10勝目(1敗)。頭で当たり、右上手を取って頭をつけると、半身でしのぐ相手を出し投げで崩して土俵外に退けた。取組後は「相手は左四つで何があるか分からないので、じっくり前に出ようと思ってました」と振り返った。

 前日の幕内宇良(木瀬)戦に続く1分超の熱戦だった。ただでさえ新横綱として臨んでおり、心身の疲労が蓄積していることは間違いなく、終盤戦は大関との一番も控えている。それでも照ノ富士は表情を変えず「一日一番集中して頑張っていきたいなと思います」と気を引き締める。

 この日を終えて2敗に幕内妙義龍(境川)、3敗は大関正代(時津風)ら6人となった。2桁白星にも「まだ場所は終わってないのでこれからです」と新横綱。賜杯を譲るつもりはなさそうだ。