【秋場所】貴景勝 連敗発進で2度目の大関陥落に現実味…負傷した首は本当に完治したのか

2021年09月14日 06時15分

らしさの見えない連敗に、土俵下で渋い表情の貴景勝

 予想以上の〝重傷〟か。大相撲秋場所2日目(13日、東京・両国国技館)、大関カド番の貴景勝(25=常盤山)が幕内霧馬山(25=陸奥)に一方的に押し出され、平幕相手に2連敗。本来の力強い押し相撲が鳴りを潜めている。角界内では痛めている首の状態が場所前から懸念されており、一部では「休場説」もささやかれていたほど。このままズルズルと負けが込めば、2度目の関脇転落が現実味を帯びてくる。


 貴景勝が格下相手に屈辱の連敗を喫した。平幕の霧馬山に土俵際まで押し込まれると、あっけなく土俵を割った。取組後は「いい相撲を取りたいと思ったけど、取れなかった」と悔しさをにじませた。審判部副部長の高田川親方(元関脇安芸乃島)は「調子のいいときは我慢をして相手の中に入り込むが、いなしてから呼び込んでしまっている」と敗因を指摘した。

 7月の名古屋場所は首の負傷で途中休場。「頸椎椎間板ヘルニア」と診断された。今場所前の貴景勝は「(首は)もう治っている。ケガは関係ない。首のケガは別に今に始まったことじゃないし、ずっと付き合いながらやっているので。今まで通りにやって強くなれると思う」と強気に回復をアピール。「毎場所優勝を狙っている。カド番とかは関係ない」とあくまで賜杯争いに狙いを定めていた。

 しかし、当初から大関の首の状態は不安視されていた。角界関係者は「しばらくの間、ぶつかり稽古も満足にできなかったそうだ。首の状態は相当、悪いと聞いている」と証言。他の部屋の関取衆の間では、場所前に「貴景勝は休場するのではないか」とまことしやかにささやかれていたという。少なくとも今場所の相撲内容を見る限り、本来の力を発揮できていないことは明らかだ。

 このままズルズルと負けが込めば、2度目の大関陥落も現実味を帯びてくる。貴景勝は右ヒザの故障で2019年秋場所に関脇へ転落。この時は12勝を挙げて1場所で大関復帰を果たしている。ただし、過去に2度の大関返り咲きを果たした力士は栃東(現玉ノ井親方)の1例のみ。失った地位を再び取り戻すのは至難の業だ。

 貴景勝は3日目以降へ向けて「自分でどうすべきか考えていきたい。また明日から頑張るしかない」と自らに言い聞かせるように話した。果たして、この窮地から抜け出すことができるのか。大きな正念場を迎えている。

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