曙が激白した「白鵬審判批判」の真相

2015年01月29日 08時30分

曙は元横綱の視点で白鵬の今後を心配した

 大相撲の横綱白鵬(29=宮城野)が審判批判を繰り広げ、大きな波紋を呼んでいる。不当な差別を受けたかのような発言もあり、先の初場所で達成した史上最多V33の大偉業に水を差す事態となった。最強横綱はいったい、なぜ“禁断の領域”に踏み込んだのか。外国人横綱の大先輩で、現在はプロレスラーとして活躍する曙(45=全日本プロレス)が27日、本紙の直撃に激白。自らの経験を踏まえ、白鵬の“真意”と今後を重大指摘した。

 ――白鵬が審判批判を展開したことで波紋が広がっている

 曙:たまたまあの日(23日)は(両国国技館の)2階席から見ていたんです。ボクの席から見る限りは(どちらが勝ったか)分からなかった。周りのお客さんは、2回(取組を)見られたので喜んでいましたけど。

 ――白鵬の主張についてはどう思うか

 曙:一瞬で判定するのは難しいんですよ。座っている(5人の)審判はビデオを見てないし。それに(土俵の)下から見たり、テレビのアングルによっても全く違う景色になる。ハイスピードで相撲を取っているから、家でゆっくりビデオで見ても分からないしね。うーん、難しい。

 ――では、大鵬超えの記録をつくった大横綱がなぜ会見の席で禁断の審判批判を口にしたのか

 曙:言いたい気持ちは分かります。33回の優勝って、身も心もボロボロなんですよ。気持ち一つで(相撲を)取ったので、感情が爆発してしまったんじゃないかな。どれだけ命をかけて優勝記録を目指していたのかを感じますね。その場に立った人間と一般の人の感覚は違うんですよ。33回って、とんでもない記録ですから。

 ――現役時代、自身の勝負の判定で「おかしい」と感じたことは

 曙:ボクは部屋に戻って(映像を)見返すタイプじゃなかったんです。たとえ負けても「明日もあるし」と切り替えていましたから。ただ、心配するのは、ここで記録をつくって気持ちを爆発させたことによって、緊張の糸が切れてしまうことです。ボクの周りからも「(優勝)40回はいけるんじゃないか」っていう声も聞く。でも、ここで緊張感を壊してしまうと、34回、35回って目指していく来場所(3月8日初日、大阪府立体育会館)からが心配ですね。

 ――自身も同じような経験はあったのか

 曙:ボクは「10回優勝したい」とか「優勝して子供と一緒に写真を撮る」「2000年まで相撲を取りたい」っていう夢があって、続けることができた。だけど、2000年の11月場所で優勝して、達成感から緊張の糸が切れてしまったんです。(翌年の初場所後に引退した)

 ――白鵬は“不当な差別”を受けているかのような発言もしている。外国人初の横綱として現役時代に感じたことは

 曙:差別的なものはないと思いますよ。ボクは経験したことがなかったですね。

 ――最後に

 曙:本人はしっかり相撲を取ったらいいし、あとは(日本相撲)協会と審判に任せればいいんです。