元琴光喜 一日限りの大関“復帰”

2015年01月06日 16時00分

元琴光喜の田宮氏の角界復帰はならなかった

 元大関琴光喜の田宮啓司氏(38)が2月7日に東京都内のホテルで断髪式を行うことになった。田宮氏は野球賭博に関与したとして2010年7月に日本相撲協会から解雇処分を受けた。その後は解雇無効を求める民事訴訟を起こしていたが、あえなく敗訴。断髪式では約5年ぶりとなる大銀杏を切り落とし、角界復帰への未練を断ち切るという。

 

 大相撲の元看板力士が、ついに力士の象徴である「まげ」に別れを告げることになった。田宮氏は野球賭博に関与したとして2010年7月に日本相撲協会から解雇処分を受けた。その後は解雇無効を求める民事訴訟を起こしたが、13年9月に東京地裁で「解雇は有効」との判決が下されて敗訴。昨年2月には二審の東京高裁でも請求が退けられた。

 

 角界復帰を本気で熱望していた田宮氏は解雇処分後も断髪をせず、長髪を頭の後ろで束ねていつでもまげが結える状態をキープしていた。現役復帰に備えて筋力トレーニングに励んでいた時期もある。力士としての復帰が現実的に厳しくなると、親方として角界に戻る夢を口にしたこともあったが、願いは最後までかなわなかった。

 

 一方で、田宮氏は12年4月に故郷の愛知県内に焼き肉店を開店。地元では「味が良い」と評判も高く、昨年7月には2号店をオープンさせた。一昨年には従業員の雇用をめぐり入管難民法違反(不法就労助長)で逮捕されるトラブル(13年12月)があったものの、事業自体は順調に拡大。実業家として身を立てていくことに自信を深めているという。

 

 都内で断髪式が行われる2月7日は、敗訴から1年がたつ節目の時期にあたる。角界復帰への未練を完全に断ち切り、実業家として歩む「第2の人生」に向けて気持ちに区切りをつけるものと見られる。当日は大銀杏がお披露目され「大関琴光喜」が一日限りの“復帰”を果たす。事実上の引退から5年後の断髪式は前代未聞の珍事。さまざまな紆余曲折を経てまげを切り落とす田宮氏は、いったいどんな表情を見せるのか。