大相撲初場所(11日初日、東京・両国国技館)に臨む大関稀勢の里(28=田子ノ浦)が4日、二所ノ関部屋で一門の連合稽古に参加した。大関琴奨菊(30=佐渡ヶ嶽)らと21番取って17勝。「昨年以上に稽古をどんどんやっていきたい。強い気持ちで一日一日を無駄にしないように。いい一年にしないと。(何もせず)待っていてもダメ」と新年にかける意気込みを口にした。

「和製横綱候補」と期待されながらも昨年は“低空飛行”が続いた。初場所で大関初の負け越しを喫すると、綱取りとは無縁のまま一年を終えた。その間にライバルの鶴竜(29=井筒)が横綱に昇進。台頭してきた関脇逸ノ城(21=湊)には初顔から連敗する体たらくだ。日本相撲協会の北の湖理事長(61=元横綱)をはじめ、親方衆の評価も一年で急落した。

 大関になって丸3年が経過し、今年の7月で29歳。いよいよ三十路が迫る。「年齢的にも最後のチャンス。今年中に横綱に上がれなければ、逸ノ城に抜かれる」(角界関係者)との指摘もあるように、稀勢の里に残されている時間はそれほど多くはない。今年は勝負の年となりそうだ。