五輪に食われた日馬富士「綱取り」

2012年08月31日 18時00分

 綱取りの注目度はゼロ!? 大相撲秋場所(9月9日初日、両国国技館)で綱取りに挑戦する大関日馬富士(28=伊勢ヶ浜)は「期待していい? もちろん。一生懸命頑張ります」と強い意欲を口にした。

 一方で、秋場所のチケットの売れ行きは苦戦。千秋楽こそほぼ完売しているものの、それ以外の日は大量に売れ残っているのが現状だ。年3回の東京場所の中でも、秋場所は「客の入りが一番厳しい」とも言われている。ただ、新横綱の誕生となれば2007年名古屋場所の白鵬以来、実に5年ぶり。寂しすぎる現実が浮き彫りとなった。

 広報部長を務める八角親方(49=元横綱北勝海)は「日馬富士の綱取り? そういった話が全然聞こえてこないなあ」と渋い表情。別の親方は「あれだけ五輪が盛り上がったあとでは、みんな相撲のことなんか忘れちゃってるよ」と嘆いてみせた。

 先のロンドン五輪で日本選手団は史上最多の38個のメダルを獲得。国民の話題を独占したが、その間に相撲がメディアで取り上げられることはほとんどなかった。

 しかも、日馬富士が名古屋場所で全勝優勝を飾った直後に五輪のサッカー競技が始まり、この日の番付発表を迎える段階になっても“五輪熱”が冷めやらない間の悪さ。角界としては五輪余波の直撃をモロに受けた格好だが…。ここから巻き返せるか。