大相撲名古屋場所7日目(10日、愛知県体育館)、横綱昇進を目指す大関照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)は幕内琴恵光(29=佐渡ヶ嶽)を危なげなく寄り切って7連勝を飾った。取組後は「しっかり、まわしが取れたんで、じっくりいこうと思っていた。深い考えがあるわけではなかったが、やるべきことをやるだけ」と振り返った。

 前日には幕内北勝富士(28=八角)を〝瞬殺〟し、この日も相手に全く何もさせないほど強さを見せつけた。場所前に、審判部長で師匠の伊勢ヶ浜親方(61=元横綱旭富士)は横綱昇進ラインについて「優勝に準ずる成績であれば」と見解を示していたが、日を重ねるごとに盤石な相撲を見せる姿は内容、風格ともすでに横綱級だ。

 伊勢ヶ浜親方は、この日の取組を「立ち合いから十分な上手でよかった。自分の相撲が取れましたね」と絶賛。本人はいつものように淡々と「まだまだこれから。残りがあるんで」と語るにとどめたが、このまま3連覇、さらに番付の頂点まで突っ走る。