大相撲九州場所6日目(14日、福岡国際センター)、幕内高安(24=田子ノ浦)が横綱白鵬(29=宮城野)をはたき込みで初めて破り、今場所2個目の金星を獲得した。

 取組後は「初めてだったのですごくうれしかった。思わずガッツポーズが出たので恥ずかしかった」と興奮冷めやらぬ様子だった。2011年名古屋場所に平成生まれ初の新入幕。昨年秋場所で初の新小結と新世代を引っ張ってきたが、本人は「もっともっと上を目指したい」と目標は高い。その高安にとって、さらなる出世を目指す環境が間もなく整う。建設が大幅に遅れていた東京・東小岩の新部屋が、ついに完成するからだ。

 昨年12月に千葉・松戸の旧鳴戸部屋を電撃的に退去。東京・墨田区の旧三保ヶ関部屋を間借りする生活が10か月近くも続いていた。すでに部屋の引っ越し作業も進み、12月中旬に土俵開きが行われる予定。いよいよ新生活がスタートする。仮住まいと地方場所の“ジプシー生活”が終わることで、部屋関係者は「力士たちも腰を落ち着けて相撲に集中できる」とプラス効果を期待。まずは今場所、飛躍への足がかりを築きたいところだ。