大相撲九州場所(9日初日、福岡国際センター)に、横綱日馬富士(30=伊勢ヶ浜)が背水の陣で臨む。秋場所中に右眼窩内壁骨折を負って休場し、今場所の出場も危ぶまれたが6日、出場を決めた。

 伊勢ヶ浜親方(54=元横綱旭富士)は「本人は自信あるって言っている。やるからには優勝を狙って(史上最多タイ32度目の優勝がかかる白鵬を)阻止する気持ちでやってもらいたい」と期待をこめた。日馬富士も「怖かったらこの先やっていられない。集中してやるだけ」と意気込みを語った。

 今年は横綱らしい星の重ね方ができていなかっただけに、今場所でふがいない成績ならば、進退問題にも発展しかねない。しかも途中休場明けで稽古も不十分。万全の状態ではないなか、ブランクを埋めるのは容易なことではない。

 当然、日馬富士本人もその重圧を強く感じており「この不安に1回打ち勝ちたい。今場所でも来場所でも結果は同じ」とプレッシャーを背負う心境を告白している。果たして、復活となるか。