大相撲夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)を控えた19日、大関照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が稽古後に報道陣の電話取材に応じた。

 3月の春場所で3度目の優勝を果たし、21場所ぶりに大関復帰を果たした。一時は両ヒザの故障や内臓疾患で序二段まで転落。復活を果たした身として、競泳女子で白血病から東京五輪出場を決めた池江璃花子(20=ルネサンス)には感銘を受けたという。

「すごいなと思いますよ。けがしているより病気の方が怖いことなので。けがで死ぬことはないけど、病気で死ぬことはたくさんありますから。そういった意味で、自分の中で病気の怖さというのは体で感じた。(池江は)相当な努力をしたんだなと思います」

 さらに、男子ゴルフの「マスターズ」で初優勝を果たした松山英樹(29=LEXUS)にも「そういった同世代の方たちが頑張っているのは刺激になります」と感化されている。

 もちろん、照ノ富士は今回の大関復帰で満足しているわけではない。最終目標の横綱へ向けて「結果を出せば横綱になるし、結果を出さなければなれないし。それだけのことですから。頑張って頑張って、できなかったら自分が頑張りが足りなかったということ。それだけですね」と口元を引き締めた。