大相撲春場所で3度目の優勝を果たした関脇照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が29日、東京・江東区の部屋でリモートによる会見を行った。

 賜杯を抱いてから一夜が明け、自身には電話やメッセージなどで祝福の声が数多く届いた。「(数は)覚えてないんですけど、たくさんあったので本当にありがたいなと思います。自分のことように喜んでくださる方がいるということを改めて感じました」と感謝の言葉を述べた。

 直近3場所で36勝を挙げ、大関昇進の目安となる33勝をクリア。31日に開かれる臨時理事会と夏場所の番付編成会議を経て、大関復帰が正式に決まる。

 そんな中、照ノ富士は大関昇進に師匠で審判部長の伊勢ヶ浜親方(60=元横綱旭富士)が携わることから「『師匠が上げるんだから』という声が出てくるから、師匠の顔に泥塗ることは絶対に許さないという気持ちで臨んでました」と内に秘めていた思いを明かした。

 夏場所は「1横綱4大関」となるが、照ノ富士は「大関、横綱という地位は協会の看板を背負っているわけですから、だからこそもっと頑張って成績を残さないといけないというのが改めて強く思いました」ときっぱり。

 また、〝大関像〟については「深く考えたことはなかった」としつつ「自分が昔から目標にしてたのは横綱という地位ですから、やっと近づいて、もう一歩先を進むところまで来たかなと思います」と、頂点にも意欲をのぞかせる。

 伝達式での口上は「親方と話してきます」と照ノ富士。注目を集めることは間違いない。