大相撲春場所千秋楽(28日、東京・両国国技館)、大関貴景勝(24=常盤山)が関脇照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)に押し出され、10勝5敗で15日間を終えた。勝てば優勝決定戦に持ち込める一番だったが、力及ばず。「(本割で)勝たないことには始まらないので、一生懸命やろうと思った。負けたのは自分の方が弱いから」と言い訳はしなかった。

 V逸の悔しさの一方で、収穫もあった。今場所はカド番で臨み、結果的には千秋楽まで優勝を争って2桁10勝をマークした。「またこれを活力にして、来場所まで一生懸命やるしかない」と前を向いた。

 次の夏場所(5月9日初日、国技館)は照ノ富士が大関に復帰し、4大関で迎える。貴景勝は「お互いに力を存分に発揮して、勝負できれば」。番付最高位を目指す戦いへ向けて、巻き返しを誓った。