大相撲春場所12日目(25日、東京・両国国技館)、大関貴景勝(24=常盤山)は幕内隠岐の海(35=八角)を押し出して勝ち越し、カド番を脱出した。

 貴景勝は低い姿勢から攻め込むと、左に逃れる相手を押し出した。取組後は「今日は今日。集中してやるだけと思いました」と振り返った。

 勝ち越しを決めたことには「毎日一番、一生懸命やることしか考えてないので」と多くを語らないが、ひとまず安堵したに違いない。

 兵庫出身の大関にとって〝準ご当地〟の大阪ではなく、国技館開催は「いつもと違うところもあるけどしょうがない。土俵に上がったら一緒なのでテレビで喜んでもらえるように、それだけを心掛けて頑張る」ときっぱり。残り3日間もファンの期待に応えるつもりだ。

 一方、大関正代(29=時津風)は関脇隆の勝(26=常盤山)をはたき込んで7勝5敗とした。