大相撲春場所11日目(24日、東京・両国国技館)、大関復帰を目指す関脇照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が関脇隆の勝(26=常盤山)を寄り切って8勝目(3敗)を挙げた。大関復帰の目安は三役の地位で3場所合計33勝。過去2場所で24勝を挙げており、数字上のノルマ達成まであと1勝とした。

 取組後は「自分のできることを精一杯やっているだけ。とりあえず33勝。そこから一番一番、集中して頑張っていきたい」と気持ちを引き締めた。

 この日は上位で何度も対戦した横綱鶴竜(35=陸奥)が現役引退を発表した。「新弟子のころからかわいがっていただいた。(自身の大関陥落後)こうやって上がってきて、一度くらい相撲を取りたい気持ちがあった。残念。何ごとにも真面目に取り組む横綱。自分もやらないといけないなという気持ちになった。いろいろ学んだ。次の世代の自分らが頑張らないといけない」と神妙な表情で話した。