大関取りはいつになる? 大相撲名古屋場所8日目(20日、愛知県体育館)、大阪・寝屋川市出身の関脇豪栄道(28=境川)が大関稀勢の里(28=田子ノ浦)を寄り倒して2敗を守った。関脇連続在位14場所は歴代単独1位。上位で常に勝ち越す安定感を示す半面、続けて10勝以上を挙げられず、なかなか大関取りのチャンスがめぐってこない。

 さらに「引き」や「はたき」が多い相撲内容も、低評価の要因になっている。日本相撲協会の北の湖理事長(61=元横綱)は「豪栄道は、どういう相撲でも引いてしまうクセがある。どの場所でも、15日間のうち半分以上は引いている」。

 ただ…今場所の相撲を例に見ると、あからさまに引いてしまったのは初日と6日目(いずれも黒星)ぐらい。この日も低く当たって前へ出る会心の相撲だった。「毎場所」「半分以上」は大げさにせよ「豪栄道=引く悪癖」のイメージが定着していることも確かだ。

 いったん固まってしまった“負の印象”を一掃することは、並大抵ではない。もちろん、結果だけではなく、内容も問われていることは本人も自覚している。

 取組後の豪栄道は「いい相撲もあるけど、負けている相撲はすごく内容が悪い。勝敗を気にせずいい相撲を心がければ、いい結果はついてくる」と話したが…。課題を克服して“万年関脇”から抜け出せるか。