大相撲春場所6日目(19日、東京・両国国技館)、大関朝乃山(27=高砂)は幕内若隆景(26=荒汐)を破って5勝目(1敗)を挙げた。立ち合いから鋭く踏み込むと、右差し、左上手をつかんで相手に何もさせず寄り切った。

 今場所は若隆景が貴景勝(24=常盤山)、正代(29=時津風)と大関陣を次々と撃破。朝乃山は「(2人の取組を)見ていたので、中に入れさせないように右差すか左上手取るかを考えていた。今日は右差せたので、前に、前にと」と振り返る。

 当初予定されていた大阪開催が変更となり、母校の近大関係者だけでなく現地ファンの目の前で相撲を披露できなくなった。「(関係者から)東京開催になって寂しいという連絡も来た」

 そんな大関は、大阪を〝第2の故郷〟と公言しており「テレビで応援してくれている方々の期待に応えられるように」と話す。

 序盤戦は内容に納得がいかず「3日間、ふがいない相撲だった」と反省。それでも、両横綱不在の場所を引っ張る立場として「一日一番自分の相撲を取りきっていきたい」と力を込めた。