大相撲3月場所(14日初日、東京・両国国技館)の新番付が発表された1日、大関復帰を目指す関脇照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)がオンラインで会見を行った。

 ヒザの故障などで一時は序二段に陥落しながらも、不屈の闘志ではい上がってきた照ノ富士は「やっと近づいてきたかなと。今場所で決めないとまた最初からのことになるので、頑張らないと」と率直な思いを語った。

 大関復帰の目安は三役の地位で33勝。照ノ富士は直近2場所で計24勝を挙げており、3月場所で9勝以上の成績が求められる。これには「内容が一番大事。数字も大事だけど、とりあえず33勝を達成しないと始まらないことなので、それを目標にして全力を出していい相撲を取りたい」と冷静に話した。

 先月11日に挙式し、大関復帰につなげたいところだが、本人は「挙げたことはありがたいと思って次に進もうと思う」としながらも「気合いが入っているといって、変に硬くなるのは嫌なのでいつも通りにやっている」と、あくまで平常心を貫いている。

 苦しい時期を乗り越え、ようやく勝負の15日間に臨む元大関は「過ぎたことを考えてもしょうがない。目の前のことを精いっぱいやっているから今の結果に出ていると思うし、落ちて上がっているから注目されている部分もあると思うし、別にどうこう考えはない」ときっぱり。どん底からの復活劇を果たせるか注目が集まる。