日本相撲協会は22日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、時津風親方(47=元幕内時津海)の処分内容について協議。「退職勧告」と「退職金の30%減額」の懲戒処分とすることを決定した。相撲協会の定款では「退職勧告」は「懲戒解雇」に次いで2番目に重い処分となる。

 時津風親方は1月の初場所開催期間中に相撲協会が定める新型コロナウイルス対策のガイドライン(不要不急の外出禁止)に違反。1月18日から22日まで5日連続で東京・赤坂の麻雀店に出入りし、同月20日には新橋の風俗店、同月23日と24日には赤坂のタイ古式マッサージ店に行っていた。その後に時津風親方は自ら相撲協会に退職届を提出していたが、この日の決定を受けて正式に受理された。

 同親方は昨年9月にも外出禁止期間中にゴルフコンペに参加するなどの行為が発覚。秋場所後に「委員」から「年寄」への2階級降格処分を受けていた。

 芝田山広報部長(58=元横綱大乃国)はコンプライアンス委員会による答申内容を発表し「(前回処分から)2か月もたたないうちに、またもや外出禁止の行動規制を無視して、麻雀店やマッサージ店のみならず、あろうことか風俗店にまで出入りしたものであって、その行動からは反省の態度や師匠としての自覚などみじんも見て取ることはできず、厳しい非難に値する」などと厳しく指摘した。

 相撲協会は理事会の席上で時津風親方に対して正式に処分内容を通達。芝田山親方は「私が見る限り〝申し訳なかった〟という感じは受けなかった」と突き放した。

 時津風部屋は部屋付きの間垣親方(35=元幕内土佐豊)が年寄名跡「時津風」を襲名して継承する。