日本相撲協会は31日、幕下以下の力士1人が新型コロナウイルスに感染したことを発表した。30日に帰省先の医療機関で検査を受け、感染が確認された。体調不良などの症状はないという。今後は保健所の指導に従って隔離などの措置が取られる。力士は4日前から相撲部屋を離れており、他の所属力士らは濃厚接触者とは見なされていない。

 芝田山広報部長(58=元横綱大乃国)は「(協会の)ルールとして、帰省して(その後に)部屋に戻るときは検査を受けることになっている。今回は帰省先でなのか、どこかで感染した可能性がある。あくまで感染者が出なければ一番いいが、出たとしたら水際で食い止めるという対策をしっかりしていく」と説明した。

 相撲協会は力士の所属部屋を公表していないが、関係者によると以前に集団感染が発生した部屋の力士だという。一度はクラスターが沈静化しても、再び感染者が出るリスクがゼロにはならないことが示された格好。コロナ対策の難しさが、改めて浮き彫りとなった。