日本相撲協会は27日、東京・両国国技館で大相撲春場所(3月14日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、貴健斗(24=常盤山)が新十両に昇進することを発表した。

 この日、東京・台東区の部屋でリモートによる会見を行った貴健斗は「喜びもありますけど、いつも通りの気持ちです。(昇進は)親方に教えてもらいました。このリモート(会見)が一番緊張してます」と率直な感想を語った。

 西幕下筆頭で臨んだ初場所は3番を終えて1勝2敗と黒星が先行。しかし「次から思いきり行くだけだと。星勘定すると硬くなってしまうので」と切り替えて5勝2敗の成績を収めた。

 2014年初場所の初土俵から左ヒザのケガを乗り越え、7年で十両昇進となった貴健斗は「ネガティブなところもあったけど、ここ1、2年そういうところが成長した」と振り返る。そんな精神的な変化のきっかけとなったのが同部屋の大関貴景勝(24)の存在で「大関に『上がるのに2年と決めて、目標を立てて行け』と(言われた)。そういう気持ちになって相撲に集中できるようになり、ネガティブ(な考え)も減ってきた」と明かした。

 考え方を改め、努力してつかんだ新十両。貴健斗は「できるだけ早く幕内に上がりたい」と新たな目標を掲げた。