角界のホープ・遠藤困った“嫉妬の包囲網”

2014年05月16日 11時00分

気さくにファンと話す遠藤

 角界のホープに新たな試練だ。大相撲夏場所4日目(14日、東京・両国国技館)、幕内遠藤(23=追手風)が新横綱の鶴竜(28=井筒)を寄り倒して初金星を挙げた。今場所から“トレードマーク”だったザンバラ髪を卒業したが、まげ姿になっても人気に陰りは一切見られない。一方で、まだ入門して1年余りの力士の過剰ともいえる注目度に、他の関取衆の間では不穏な空気が漂っているという。一体、何があったのか。

 遠藤が鶴竜を寄り倒して初金星を挙げると、館内は大歓声に沸き返ると同時に座布団が乱舞し、異様な熱気に包まれた。取組後の遠藤は「座布団が飛ぶって、こういう光景なのかなと思いました。初金星? 素直にうれしい」と声を弾ませた。今場所がデビュー8場所目。武双山(現藤島親方)が7場所目の1994年初場所で曙を破ったのに次ぐ、史上2位のスピード金星となった。

 今場所からトレードマークだった「ザンバラ髪」を卒業。“お相撲さん”らしくなったことで注目度の低下を懸念する声もあったが、まげを結ってもその人気は一向に衰えてない。実際、国技館で販売されている遠藤グッズの売れ行きは横綱をもしのぐほど。この日の金星で、ますます人気に拍車がかかることは間違いない。その一方、まだ入門してから1年余りのホープのぶっちぎりの注目度に、他の関取衆の間では「嫉妬の嵐」が吹き荒れているという。

 角界関係者は「入門して1年もたたないうちにCMまで出るのは、今までなら考えられないこと。(報道でも)大きく取り上げられるのは遠藤ばかり。当然、関取衆の中でも『面白くない』と思っている者は少なくない」。遠藤は今年1月に「永谷園」のCMに初出演。2月には日本相撲協会が遠藤の「お姫様抱っこ」のイベントを企画し、女性ファンから8000人以上もの応募が殺到した。

 3月の春場所で初めて幕内上位に名を連ねると、報道は遠藤一色に。その春場所で、関取衆の嫉妬心をさらに燃え上がらせる出来事があったという。某関取が、なにげなく手にした週刊誌をパラパラとめくっていると、あるページに見覚えのある力士の姿が…。遠藤のグラビア写真がデカデカと掲載されていたのだ。この関取は思わず次のように口走ったという。

 某関取「あのヤロウ、何か(熱愛やスキャンダル発覚などを)しでかしたわけでもないのに、週刊誌に写真が載るなんて…。チッ、チクショーッ!!」

 その声が怒りに震えていたことは、言うまでもない。「出るくいは打たれる」のは、何も角界に限った話ではない。“まげデビュー”を果たしたとはいえ、関取として一人前とされる「大銀杏(おおいちょう)」すら結えない力士なら、なおさらだ。快進撃を続ける遠藤に対して、他の関取衆は今まで以上に闘争心をムキ出しにして向かってくることだろう。

 もちろん、こうした状況は遠藤にとっても“想定内”のはず。初金星にも「この相撲に勝って、どう生かすかは自分次第。これに満足しないで明日から頑張りたい」と冷静な一面をのぞかせた。遠藤の実力が本物ならば、周囲に張り巡らされた包囲網すら、いとも簡単に打ち破るに違いない。