大相撲初場所14日目(23日、東京・両国国技館)、幕内大栄翔(27=追手風)は玉鷲(36=片男波)を破って2敗(12勝)を死守。初優勝に王手をかけた。のど輪で攻め、相手が体勢を崩したタイミングで引いてはたき込み「今日は立ち合いが良かった」と振り返った。

 本来の力強い突き押しで圧倒した。大栄翔は復調の要因について「後半も後半。ここで硬くなっても仕方ないと言い聞かせた」。特に11日目の幕内阿武咲戦で2敗目を喫してから「変に硬くなって負けてしまっては悔いが残る」と実感したという。
 
 また、この日は大関正代(29=時津風)が3敗目を喫し、Vレースは大栄翔が再び単独トップに立った。それでも本人は「明日まで気を抜かずに」と話し、大関との優勝決定戦も想定して「どうなるか分からないけど、何番になろうが自分の相撲を取りたい」と気を引き締める。

 千秋楽の対戦相手は幕内隠岐の海(35=八角)に決まり、大栄翔は「いい緊張感でやれている。その中で相撲を取るのは大変なことだけど頑張りたい」と意気込んだ。