大相撲初場所13日目(22日、東京・両国国技館)、幕内琴ノ若(23=佐渡ヶ嶽)は幕内碧山(34=春日野)を突き落としで破って、幕内自身最多に並ぶ9勝目をマークした。

 立ち合いから突き押しで先手を奪い、その後相手を見る形となって逆に押し込まれたが、最後は巨漢の突進を土俵際、右足一本で残り、鮮やかに突き落とした。

 辛勝にも見える相撲だったが、本人は「しっかり動いていたので、残っている感じはあった。俵に乗っている感じで」と冷静に振り返った。「最後は引っ張り込んでしまったけど、それまでは相手の圧力に負けずに前に出れたのがよかった」と内容にも納得の様子だ。

 これで、新入幕だった昨年春場所にマークした9勝に並んだ。自己最多、しかも2桁勝利が見えてきたが「難しいことを考えず、自分のできることだけ考えてやってきたので、星勘定せずに思い切り取ること、力を出し切ることがポイント」と無心で臨むことを強調した。