大相撲初場所10日目(19日、東京・両国国技館)、幕内逸ノ城(27=湊)が幕内翠富士(24=伊勢ヶ浜)を寄り切りで破って7勝目を飾り、勝ち越しに王手をかけた。

 192センチ、198キロと巨漢の逸ノ城に対し、翠富士は171センチ、114キロの小兵。立ち合いは翠富士に中に入らせず、逸ノ城が左上手を引いて両者がなかなか攻め切れないまま時間が経過していった。その後、相手に左前みつを引かれても動きの中で切り、最後は相手を起こして2分42秒の熱戦を制した。

 取組後は「もうちょっと早く決めたかった。長くなっちゃいました」と言いながらも「落ち着いていて、まわしも取れたので問題はなかった。相手は小さいので、まわしを取って待っていれば相手は疲れてくる」と相手のスタミナ面も考慮した白星だった。3敗を維持して優勝争いにも名を連ねる展開。「前に出る相撲を取っていきたい」と白星を積み重ねていくつもりだ。