大相撲初場所(10日初日、東京・両国国技館)で初の綱取りに挑む大関貴景勝(24=常盤山)が3日、東京・台東区の部屋で稽古始めを行った。この日は基礎運動やぶつかり稽古などで調整。初稽古を終えた貴景勝は「体の感触? いいと思います。新しい年になって、また気を引き締めて、また一年間頑張っていきたいという思いです」と気持ちを新たにした。

 年末年始は休まず体を動かす一方、大みそかはボクシングのWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチをテレビ観戦。4階級王者の井岡一翔(31=Ambition)が3階級王者の挑戦者、田中恒成(25=畑中)を8回TKOで退けた一戦に「日本人対決だし、面白かった。レベルの高い戦い。ボクシングファンとして見て、感情を震わせるものがあった。自分も相撲で人の感情を動かせるような相撲を取りたい」と刺激を受けた様子だった。

 本番まで、あと1週間。番付の頂点への挑戦を前に「あとは実戦あるのみ。体はもうできているので。相撲勘とか相撲の流れとかを磨いてやっていきたいと思います」と気持ちを引き締めた。