大相撲初場所(来年1月10日初日、東京・両国国技館)に臨む琴ノ若(23=佐渡ヶ嶽)は29日、意欲を語った。

 新入幕から十両、再入幕とタフな1年を振り返り「ケガもあっていろいろなことが経験になったので。勉強の1年だったのかな。そこから復帰できて、しっかり場所で相撲を取り切れたので、自分の中では成長というか感覚的なものもしっかりできてきたのかなと思う」と、確かな手応えをつかんだ。

 そして初場所を含めた21年に向けては「まずは長所を伸ばすことは大事ですし。その中でしっかりと欠点を補ってなくしていければ。番付を上げることだけを考えてやっていけばいい」とした上で「三役に上がれたらもちろん、良いと思っている。やっぱり上位で相撲を取ることが自分の中でポイントになってくる。お客さんに喜んでもらえるような相撲を取れれば」と語った。

 先代で祖父の元横綱琴桜(故人)は「猛牛」と呼ばれていただけに、丑(うし)年で21年は年男の琴ノ若に周囲から大きな期待がかかる。だが「言われるけど気にしたことはないです。相撲のタイプも違いますし。逆に言えば、それだけ注目してくださると思ってプラスにしていきたい」と、自分のスタイルでさらなる成長を目指す。