新横綱の鶴竜(28=井筒)が27日、大阪・西成区の井筒部屋で貴乃花親方(41=元横綱)から「雲竜型」の土俵入りの指導を受けた。同親方は約20分間にわたって「(仕切り線までの歩みは)1、2、3のリズムで」「手を叩くときは胸を張って」「せりあがりはゆっくり大きく!」などと、きめ細かく所作を伝授した。

 前日まで鶴竜は動画サイトで双葉山から朝青龍まで歴代横綱による雲竜型の土俵入りを猛勉強。ところが「人それぞれに特徴があるんで…。どれが正しくて、どれがきれいなのか。それが分かんない」と不安を口にしていた。土俵入りの美しさで定評があった貴乃花親方から基本をみっちり学べたことは、大きなプラスに違いない。

 貴乃花親方は「(土俵入りは)私も久しぶり。思い出しながら、的確に教えられるようにしました。ポイントになるところさえ覚えればできる。(鶴竜は)のみ込みが早い。ノビノビやってもらいたい」とエール。28日に東京・明治神宮で土俵入りを初披露する鶴竜も「綱をつける実感が湧いてきた。間違えないように、しっかりやりたい」と意気込んでいた。