大相撲初場所(来年1月10日初日、東京・両国国技館)で綱取りに初挑戦する大関貴景勝(24=常盤山)が「昭和の大横綱」大鵬の孫で新十両の王鵬(20=大嶽)の飛躍を〝予言〟した。王鵬は11月場所後に念願の新十両昇進を果たす一方で、同学年の琴勝峰(21=佐渡ヶ嶽)や豊昇龍(21=立浪)は、すでに幕内の舞台で活躍している。

 貴景勝は埼玉栄高の後輩で自身の付け人を務める王鵬について「これからの伸びは違うと思う。(同学年のライバルは)みんなパパーンと(順調に)いっているけど、王鵬は苦労も悔しい思いもしていると思うし、付け人でいろいろな経験もしている。飛び跳ねるバネの力が違う」と太鼓判を押す。王鵬が伸び悩んでいた時期も次のような言葉をかけていたという。

「お前が上がった時は〝深み〟が違うよ。何もしないで上がるのと、こういうことを経験して上がるのでは。今はきついかもしれないけど」。ハッパをかけたのは、王鵬の素質を認めているからこそ。「精神的に少しつらい思いをしたら強くなれると思うし、もう言うことはない」と今後の一本立ちを期待した。