日本相撲協会は26日、東京・両国国技館で理事会を開き、大相撲初場所(来年1月10日初日、両国国技館)の観客数を行政指導範囲内の5300人に引き上げて開催することを決定した。上限が約5000人だった11月場所はタマリ席の5列目と7列目のみを1席ずつ空けて使用していたが、今回は4列目以降を1席ずつ空けて使用。4人用マス席やイス席は先場所を踏襲する。

 この日、電話取材に応じた広報部長の芝田山親方(58=元横綱大乃国)は、初場所の開催について「準備はしていかないといけない」とした上で新型コロナウイルス感染拡大の状況によって「(中止となった)5月場所みたいになってしまう可能性もあるかもしれない」と語った。

 専門家の意見を積極的に取り入れるなど、感染予防には細心の注意を払っている。ただし、芝田山親方は「お客様からも協会からも1人も出していないだけに感染対策は取れているが、世の中の状況を見据えていろいろと判断していかないといけない」と慎重な姿勢だ。

 一方、入場券はインターネットの他、各プレイガイドやコンビニで販売し、在庫の状況により国技館窓口で当日券も取り扱う。同親方は「今回からは入場券の裏面に名前と電話番号を書いてもらって、万が一感染者が出たときに追跡できるようにする」と新たな感染対策に力を込めた。