大相撲11月場所9日目(16日、東京・両国国技館)、幕内宝富士(33=伊勢ヶ浜)が幕内隠岐の海(35=八角)を下して8勝目(1敗)を挙げた。

 立ち合いから力強く攻め込みながらも相手に左上手を取られて不利な体勢となる。そこから反撃の機会を狙い、しばらくこう着状態が続いたが、最後は土俵際で隠岐の海を突き落とした。取組後は「あんまり褒められた相撲じゃないけど諦めずに。(足を)残すのに必死で突き落とししかないと思った」と振り返った。

 同部屋で元大関の小結照ノ富士(28=伊勢ヶ浜)との稽古で地力をつけている。「ほぼ毎日胸を合わせていました。先場所が終わって1か月近く、いい稽古ができたと思います」

 また、勝利のたびに自宅では2歳の長男慶丞(けいのすけ)ちゃんが「ヤッター」と喜んでくれていることを明かした宝富士。この日の白星で勝ち越しを決めただけでなく、大関貴景勝(24=千賀ノ浦)と幕内志摩ノ海(31=木瀬)を含めた3人で賜杯レースのトップに立った。