大相撲11月場所9日目(16日、東京・両国国技館)、幕内志摩ノ海(31=木瀬)が幕内豊山(27=時津風)を送り出して8勝目(1敗)とした。

 立ち合いから相手のペースになる場面もあったが、冷静に対応した志摩ノ海は「相手のおっつけて前に出てくる相撲は自分が取らないといけない。今日は受けてしまった」と反省しつつ「最後は体が動いてくれてよかった。簡単に負けないぞという気持ちを持っているので」と手応えも口にした。

 これで1敗を守り、早くも勝ち越しを決めた。これには「特に何もなくて、終盤戦に向けてしっかり体をケアして臨みたい」と表情を変えることなく、現状を冷静に受け止めている。

 そんな自身の原動力になっているのは〝ネバーギブアップ精神〟だ。師匠の木瀬親方(51=元幕内肥後ノ海)に「先場所や先々場所では簡単に負けていた」との指摘を受け、志摩ノ海は「頭を上げない、粘っこい自分納相撲を取りきることが諦めないことにつながる」と精力的に汗を流してきた。

 好調を維持して後半戦に突入したが「力出せているというのはありますけど、調子に乗らず平常心で」ときっぱり。今場所も幕尻力士が番狂わせを起こすのか。