【11月場所】新大関ゆえの厳しい声か…休場の正代に「熊本に帰らなかったほうが…」

2020年11月13日 06時16分

3日目(10日)の高安戦後、土俵下でひざをついた正代

 起こるべくして起こったということか。大相撲11月場所(東京・両国国技館)で新大関正代(29=時津風)が休場し、波紋を広げている。

 5日目(12日)に「左遠位脛腓靱帯損傷 約3週間の安静加療を要する見込み」との診断書を日本相撲協会へ提出。2014年春場所の初土俵以来、初の休場となった。

 これで今場所は2横綱2大関が不在に。これは03年初場所以来の異常事態だが、それ以上に気になるのが新大関の休場だ。こちらはカド番が制定された1969年名古屋場所以降で、昨年夏場所の貴景勝(24=千賀ノ浦)に続いて9人目となった。

 これまでの新大関は、昇進が決まれば地元に帰省して凱旋パレードやパーティー、母校へのあいさつなど、土俵外のスケジュールでいっぱいになるケースがほとんど。そこから本場所に向けて稽古に励んでも調整不足が否めず、負傷で休場したり、低調な成績で終わることが少なくなかった。

 正代はどうか。今場所前は新型コロナウイルス禍の影響で時間が限られていたとはいえ、先月に地元の熊本を訪問。その後は精力的に汗を流したが、結果的に休場になり、地元関係者は「本当に残念。(予定が)いろいろあって急いでしまい、プレッシャーもあったんじゃないか」と心配する。一方で別の関係者は「熊本に帰らないほうがよかったのかな…」とも話していた。

 もちろん角界の〝顔〟としては、応援してくれた人たちに感謝の意を伝えることは大切な仕事だ。ただ、審判長の伊勢ヶ浜親方(60=元横綱旭富士)は「ケガだから仕方ないところもある」としながらも「普段からしっかりケガをしない稽古をやっていくことも大事」と厳しく指摘。今場所で再出場がなければ来年の初場所(1月10日初日、両国国技館)はカド番となる。正代は〝新大関の壁〟にぶち当たった格好だ。