大相撲11月場所4日目(11日、東京・両国国技館)、大関貴景勝(24=千賀ノ浦)が幕内阿武咲(24=阿武松)を押し出して初日から無傷の4連勝。自身2度目の優勝へ向けて順調に白星を積み重ねている。取組後は「あまり作戦を考えずに一生懸命やろうと思っていた」と納得の表情を浮かべた。

 新型コロナウイルスの影響で3月の春場所後は力士の出稽古が禁止される中、10月に国技館内の相撲教習所で行われた合同稽古に参加。新大関の正代(29=時津風)と同じ相手と続けて相撲を取る三番稽古で胸を合わせた。普段はできない大関同士の稽古で汗を流した貴景勝は「自分にとってプラスになるんじゃないかと思ってやった。この2か月間でやってきたことを発揮したい」と刺激を受けた様子だった。

 今場所は白鵬(35=宮城野)と鶴竜(35=陸奥)の両横綱が初日から休場。さらに、大関朝乃山(26=高砂)も初日に右肩を負傷した影響で3日目から休場する異常事態となった。出場力士の中では番付最上位となる貴景勝は「明日へ向けて一生懸命頑張っていきたい」と5日目以降へ向けて気持ちを引き締めた。