【11月場所】〝見切り発車〟の鶴竜に忍び寄る「引退」の2文字

2020年10月28日 06時15分

正念場を迎える鶴竜

 大相撲11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)で復帰を目指す横綱鶴竜(35=陸奥)が正念場を迎えている。9月の秋場所は持病の腰痛で全休。直近の6場所で5度目の休場となった。師匠の陸奥親方(61=元大関霧島)は「進退かけてやらなきゃいけないところまできている」と言及。今後の動向次第では横綱審議委員会が「引退勧告」などの決議を下す可能性もある。

 鶴竜は「(周囲の見方を)覆すには、結果しかないんでね。あとはもう、言われても仕方ない状態ですからね」と厳しい現実を受け止めているが、復活への道のりは険しい。日本相撲協会は3月の春場所後、新型コロナウイルスの感染防止のために力士の出稽古を禁止。長年にわたり続けてきた本番2週間前から出稽古で状態を上げていく調整が不可能になった。

 さらに追い打ちをかける不安材料もある。関取衆では唯一の稽古相手となる同部屋の幕内霧馬山(24)も先場所に負傷した左肩が完治しておらず、どこまで番数をこなせるかは不透明。このままでは実戦不足は解消されそうにない。かといって〝見切り発車〟で出場して結果を残せなければ「引退」の2文字が現実味を帯びてくる。

 鶴竜は出場可否の最終的な判断を本番の直前に下す構え。「相撲を取ってみてからだと思います。いつもやっていることが、できているかどうか」と話しているが…。再び復活した姿を見せることができるのか。