綱取り絶望の稀勢 一気に窮地も

2014年01月24日 16時00分

琴欧洲(右)に敗れ5敗目を喫した稀勢の里

 大相撲初場所12日目(23日、東京・両国国技館)、大関稀勢の里(27=田子ノ浦)が関脇琴欧洲(30=佐渡ヶ嶽)の上手投げに屈して5敗目。右足の親指付近を負傷し、取組後は「アー、クソッ」と表情をゆがめた。今場所で「13勝以上での優勝」が条件だった綱取りは、8日目に3敗目を喫した時点で消滅。残り3日間の対戦相手は横綱白鵬(28=宮城野)と2大関だけに、勝ち越しすら危うい状況だ。

 

 実際、北の湖理事長(60=元横綱)は「勝ち越し? 厳しいと思う」と予測。仮に勝ち越せたとしても、10勝未満に終われば置かれた立場は一変しかねない。同理事長は「一番大事なのは2桁を割らないこと。割れば(大関としての)印象まで変わってしまう」と話しているからだ。

 

 稀勢の里は過去に10場所連続で10勝以上の成績を残しているが、優勝は一度もない。平成以降に厳格化された横綱昇進の条件は「2場所連続優勝」。この大原則を“規制緩和”してまで2度にわたり綱取りの挑戦権を与えられたのは、大関としての安定感が評価されていたからだ。しかし、今場所で10勝はおろか負け越しとなれば、評価の急落は必至。せっかく下がった綱取りの条件が再び厳しくなりかねない。このまま「横綱候補」として踏みとどまることができるのか。まさに正念場だ。