日本相撲協会は30日、東京・両国国技館で大相撲11月場所(11月8日初日、国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇正代(28、本名・正代直也=時津風)の大関昇進を正式に決定した。正代の兄弟子にあたる井筒親方(37=元関脇豊ノ島)は「私も現役時代に優勝に絡んだことはあったのですが、大関は夢の話だった。正代は優勝だけでなく大関昇進も果たし、夢をかなえてくれた」と喜んだ。

 井筒親方は今年4月に現役を引退。その後は部屋付き親方として、正代が成長していく姿を見守ってきた。「正代は今年の頭ぐらいから変わってきた。3月に三役で勝ち越したあたりから〝違うな〟と思っていた。私の身近な人には『大関に上がる』と話していた。正代にも『今、この人に勝てないという人はいないだろう』と言ったら(正代は)『絶対に勝てない人はいないです』と答えていた。そこで『ここまできたら、優勝、上(大関)を目指せ』と言っていた」と明かした。

 さらに、看板力士となった弟弟子に向けて「これからはどんどん欲を出していってほしい。大関の上の番付(横綱)があるのだから。自分の相撲が取れれば、優勝は2回、3回と増やしていけるんじゃないですか」とハッパをかけた。