【秋場所】「猿」は本人のこだわり! 翔猿106年ぶり新入幕Vなるか

2020年09月25日 06時15分

しこ名にふさわしく躍動する翔猿(右)

 大相撲秋場所(東京・両国国技館)で新入幕翔猿(とびざる、28=追手風)の快進撃が止まらない。12日目(24日)を終えて10勝2敗で優勝争いの先頭を並走。三賞獲得の目安となる2桁白星を挙げ「新入幕なので挑戦者の気持ちでどんどんぶつかっていこうと思った。すごくうれしい」と頬を緩めた。小兵でも引き技や変化に頼らない〝正攻法〟の攻めが持ち味だ。

 師匠の追手風親方(54=元幕内大翔山)によると、入門当初は「準備運動をするタイプではなかった」。小柄な力士にとって致命傷となりかねない故障のリスクを減らすため、師匠は四股などの基礎運動の大切さを口酸っぱく指導。足腰が鍛えられるにつれて、正面から頭でぶつかって動き回る今のスタイルが形づくられた。

 師弟の願いは活躍することで「翔猿」のしこ名をメジャーな存在にしていくことだ。命名した追手風親方は「『猿』という字を入れたいと言ったのは本人の希望。いいしこ名ですよ。最初は皆が変な名前だと言っていたけれど、やっぱり強くなって勝てるようになれば、どんな名前でもいい名前になるということ」と力説した。

 翔猿自身も上位力士と比べて懸賞が少ない現状に「まだまだ人気がないですね」と満足はしていない。新入幕で優勝を果たせば1914年夏場所の両国以来106年ぶり。快挙達成なら、しこ名の呼び方も一気に浸透するはずだ。