かど番の琴奨菊を直撃 大ケガで気付いた新しい自分

2014年01月08日 16時00分

胸のケガの回復具合を確かめるようにゴムチューブを引っ張る琴奨菊(中)

 大関琴奨菊(29=佐渡ヶ嶽)が大相撲初場所(12日初日、東京・両国国技館)で2度目のかど番を迎える。昨年11月の九州場所は右大胸筋断裂の大ケガで途中休場。6日の二所ノ関一門の連合稽古では、関取衆との申し合いを回避した。稀勢の里(27=田子ノ浦)の綱取りに注目が集まる一方で、もう一人の和製大関は復活できるのか。本人を直撃した。

 

 ――連合稽古では申し合いに入らなかった

 

 琴奨菊:まだ違和感がある。早く相撲を取りたい気持ちはあるけど、我慢するところは我慢しないと。無理をして、また悪くしてしまったら意味がないので。

 

 ――地元の九州場所は2日目に負傷し途中休場。無念の涙を流した。精神的に落ち込んだか

 

 琴奨菊:かなりショックだった。悲しくて、悔しくて、情けなくて…。もう自分はどうなってもいいから、場所の途中から再出場するつもりだった。どの場所も一緒だけど(地元の)九州場所だから余計に「何とかしなくては」という思いがあったのかもしれない。

 

 ――結局は再出場しなかった

 

 琴奨菊:ある人から「お前が出たいというのは、ただの自己満足だ!」と言われて。「テーピングをして無理をして土俵に上がっても、誰も喜ばない。そんなことをして悪化したら周りが悲しむだけ。しっかり治して戻ることを皆が望んでいる」と…。言われてみれば、確かにその通りだと思った。力士としてここで終わるわけじゃない。まだまだ先は長いので。

 

 ――当初は「全治3か月」と診断された

 

 琴奨菊:(大胸筋が)全部切れたら手術が必要になるのでそうなるけど、そこまでじゃなかった。下半身の強化とか、とにかくやれることからやっていこうと。(状態は)まだまだだけど、何とか間に合わせたい。

 

 ――今回のケガで感じたことは

 

 琴奨菊:今まで気付かなかったことに気付かされた。15日間を全うすることが、いかに大変なことか。それに四股一つにしても、踏み方で汗の出方が全然、違う。今まで当たり前と思っていたことを見直すきっかけになった。

 

 ――初場所に向けて

 

 琴奨菊:勝ち負けじゃない。とにかく15日間、出ることが大事だと思っている。