大相撲秋場所9日目(21日、東京・両国国技館)、大関貴景勝(24=千賀ノ浦)がついに〝沈黙〟を破った。幕内霧馬山(24=陸奥)を退けて7勝目(2敗)。優勝争いのトップを守った。立ち合いから圧力をかけて前に出ると、相手を見ながら冷静に押し出した。取組後には今場所で初めて報道陣の取材に対応。「集中して力を出し切ろうと思った。一日一日、悔いが残らないように出し切ることを考えてやっていきたい」と表情を引き締めた。

 この日の〝初取材〟で思わぬ事実も判明した。貴景勝は初日から取材に応じなかった理由について「自分もカン違いをしていた。リモート(取材)の要領が良く分かっていなかった。(支度部屋からの)帰り道で、こういう感じだと分かった」と説明。力士をリモート取材へと誘導する相撲協会の職員との間で〝行き違い〟があったことをうかがわせた。その上で10日目(22日)以降の取材対応について「明日以降も取材に応じる? もちろんです。はい」と言い切った。